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| [0] はじめに [1]は私の数学観や読んだ本の紹介、[2]では「ガロワ理論」を載せていきます。 気分の趣くまま綴って参ります。自分は素人、素人は素人らしい素朴なイメ−ジを伝えたい。しかし、素人だからといって誤謬は許されま せん。数学好きの高校 生が読めて理解できるレベルに固執しながら、妥協することなく記述を進めたいと思います。途中、式とか証明なども仕事の都合により中 断することもあるで しょう。そんな時も悪しからず願います。 また、その後には、抜けたところ、追加が必要だと思われるとこ ろ、初学の方が間違えやすいところなどを載せています。 |
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| ガ ロワ理論を数学好きな高校生の手のひらへ!! | |||||||||||||||||||
| [1] 何故「ガロワ」なのか | |||||||||||||||||||
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朝倉書店に「すうがくぶっくす」というシリーズがある。多少なりとも数学に興味のある人は、一度ならず手
にされたことがあると思います。このシリーズの中に、「ガロワと方程式(草場公邦著)」という
本がありありますが、札幌丸善で購入したのは48歳の時でした。 それまでは、解析学、とくに関数解析に興味があり「非線形の関数解析」を追いかけておりました。しかしながら、なにぶん仕事の合間 にやることですからな かなか自分の中に定着しません。一度理解したことも、時間の経過とともに薄れていってギャップが生じ前の理解が0(ゼロ)になってし まいます。解析は、連 続なるものを相手にしますので、非連続な学習では対応しきれないのかなとさえ考えていたのです。 数学をやっている以上、ガロワ理論には当然興味をもっておりましたが、解析ほどの面白さを感じ得ないでおりました。しかし、上記の 本は抽象性と具体性が ほどよいバランスで書かれており、第4章までは吸い込まれるように読んだのを覚えています。最近は、痒いところに手が届くような丁寧 な記述が目につく本が 多くなってきておりますが、当時はまだまだ抽象が抽象を生むように記述されていて、中には突き放すように 「self−containedに書いた」などと はしがきに謳っている本が大半だったと思います。「ガロワと方程式(草場公邦著)」は今風の走りで、数学者の啓蒙精神が芽を吹き出し てきた時期だったのか もしれません。 数学の成書は、定義があり定理があり最後に例を載せて解説していきます。ただ、読み手からみると例の重要性に気づくまではかなりの 時間と力が必要です。 どんな天才といえども、一理論の完成までには具体例での徹底した「チェックandチェック」があるはずで、そのことに気付くことが大 切です。この本はそん なことまでも教えてくれたような気がします。これ以上は書店で手に取ってみて下さい。まだ、店頭に並んでいます。 (2011.10.12) |
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ガロワ理論でよく利用した本(上掲を0番とします
1 「代数の世界(渡辺・草場共著、朝倉書店)」 2 「代数系入門(増田真郎、サイエンス社)」 3 「代数的構造(遠山啓、筑摩書房)」 4 「ガロワ理論(J.ロットマン、シュプリンガー社)」 5 「ABSTRACT ALGEBRA(HUNGERFORD著、BROOKS/COLE社)」 6 「代数学入門(永田・吉田共著、培風館) 7 「ガロワの時代ガロワの数学 上・下 (彌永昌吉、シュプリンガー社)」 8 「群と幾何(難波誠、現代数学社)」 9 「ガロワ理論講義 (足立恒雄、日本評論社)」 10 「FERMAT’S LAST THEOREM (SIMON SINGH、 Clays Ltd)」 11 「PrImE ObSeSsIoN(JOHN DERBYSHIRE、Penguin Books)」 12 「明解 ガロア理論 (イアン・スチュアート著、並木雅俊・鈴木治郎訳、講談社サイ エンティフィック)」 他にも沢山ありますが、参考数の多い文献です。このうち、3は絶版になっているかもしれません 。(筑摩学芸文庫にありま す。20140905) 群の初歩的な部分(置換群と図形との関係 など)の解説がとてもいいです。5はハワイ大の購買で購入。かなり分厚く、辞典の様な使い方ができますが、記述は例が多くわかりやすいです。大学構内で、 古本(USEDの黄色のラベル付)が手に入るアメリカは進んでいるなと思ったものです。ちなみに、200ドルのが120ドルで売られてい ました。 2はあまり書店で見かける事はないですが、理工系向けに書かれた本でその分わかりやすいです。代数拡大体のところや群のところを主に参考 にしておりました。準同型定理(直接こう謳っていない)なども素朴な説明で肌に染み込んでくるような感じです。0の次に使用したと思いま す。 1は草場さんが共同執筆者ですから、0の雰囲気に近いものがあります。最終章で、0は急速に「方程式の 不可能性」に向かうのですが、1は厚い分ゆっくりと結論に向かっている感じがします。最初は0で、最後は1で、中は2,3,4,5の 利用が自分の基本的なスタイルでした。 6が思ってたより良かった。培風館といえば老舗、そこのだから極めてオーソドックスとみていたが、正規部分群〜可解群あたりが素人にも 分かり易く書かれている。「本書の利用に当たって」の注意書きが親切。数学は泥臭い格闘を嫌っていては前に進めないことを教えてくれる。 7 は、索引を目次代わりに使っていますので少々使いにくいところがあります。しかし、1,2,3あたりをある程度読み進めると、読者の ことを考慮して丁寧に 書こうとしているのが伺えます。特に、「ガロアもこのような”計算”をたくさんしたようである。」などの記述を目にすると元気が出て きます。 8は序文の文章で火をつけてくれた本。17〜18行目 に、「ガロアの方程式論を専門書で読むと、これがなかなかむずかしい、相当に切れる頭脳と根気がなければ、完全な理解が得られな い。」とあった。かなりムッとしましたね、じゃあやってやろうじゃないのって。 (P.S. 難波さんは、若手の数学者からも能力的な面で尊敬されている先生だそうです) (2011.10.16) 気になったので序文を読み返してみた。上にあるのが序文の左ページにある。懐かしく思え た。しかし、忘れていたが、右ページに「実例を多く持つ・・・」とか「実例を観察した上で命題の証明・・・」とかがあり自分で引いた 赤線が残っている。授業等、他の場面でもこれに随分助けられたものだった。 (2014.06.01) 9は少々難しいかもしれません。でも、いい本です。特に、付録Aの群論が簡潔で分かり易い。しかし、1〜3で体力を養ってから読むのがよ いと思います。 10,11はPopularScience(科学の一般書)ですが、内容が良すぎるので取り上げました。すでに翻訳されて、”フエルマー の最終定理”、” 素数に憑かれた人たち”というタイトルで出版されています。しかし、原文で読むこに越したことはありません。迫ってくる迫力が全然違いま す。 「FERMAT’S LAST THEOREM」は、フェルマー予想がイギリスの数学者「ワイルズ」によって解かれたことをテーマに数学 史に沿って紹介し ています。簡潔な英語で大変読みやすく高校生でも読めるのではと思うぐらいです。一時期、英国でベストセラーになったと言うから驚きで す。そして、この本 で知ったのですが、早逝の数学者「谷山 豊」についての記述も大変素晴らしいものです。 最近入手した本(2014 3月) *1「本質を学ぶガロワ理論(最短コース)(梶原 健、日本評論社) *2「解いてわかるガロア理論(藤田 岳彦、東京図書) *3「ガロア理論の頂を踏む(石井 俊全、ベレ出版) どれも分かりやすく書かれている。特に、*3が平易に細かいところまで記述している。ただし、大部なので最後まで読み通 すには根気が必要。 後付になりますが、12もよく参考にしています。大部ですが問題が多くこれも問題集がわ りです。 |
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| [2] ガロワ理論 | よく利用した本NO.10![]() これは面白かった。見開きに、数学者ワイルズ が10歳の頃海岸で遊ぶ写真が載っています。この 時、すでにフェルマ−の最終定理に挑戦を決めていたのだというから驚きです。 さらに、読み進めていくと、日本ではあまり知られていないのですが、「谷山 豊」、「志村五郎(アメリカ在住)」の予想がなかっ たら解けなかったという一文もあります。早逝の数学者「谷山」と「志村」の出会い。先輩数学者への二人の反発などどんどん引き込 まれてしまいます。高校2年後半ぐらいで十分読める英文でしょう。原書講読は早いほうに越したことはありません。そのための入門 編として是非囓ってみることを数学好きな高校生に勧めます。 定理の完成のため、ワイルズが雲隠れするところなどとても面白い。当時、この本が英国で「ベストセラーになった」とも後ろの背表 紙に書かれています。驚きですね! 次もなかなかの本 よく利用した本NO11 ![]() オイラー級数Σ(1/n2 )=π2 /6の説明や、ヒルベルトのエピソードなどにはつい引き込まれます。英文も平易で大変読みやすい。 よく利用した本NO12 ページ数が300ページを超えますので、記述の流れを読
みとるのに大変ですが分かり易く書かれた本です。上にもありますが、問題も豊富で解答もありますので、自学自習に適した本です。正式には剰余環というのですがその中で考えています。 その中から、2つの共に0でない元をとってきてかけると0になってしまう。こ のような元を「零因子」 と云うのです。 |
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| (0) プロは様々な概念を織り込んで理論の結論に至ります。自分もそうでしたが、大学生など多くの初学者にとっては抽象的で無機質な記述とし てしか目にうつりません。それが気持ちを萎えさせて途中で終わってしまう最大の理由です。従って、ここでは裏側で行われている魅力的な作 業を浮き彫りにしてできる限り簡潔にすすめたいと思います。 進む順は下記の通りになります。 合同式、剰余類、イディアル−−>>群−−>>準同型写像、同型写像、同型−−>>体、拡大体 −−>>共役体、自己同型群−−>>ガロワ拡大体、ガロワ群−−>>5次以上の方程式に解の公式がないこと |
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(1) 整数、合同式、剰余類、イディアル (1)-1 整数は言うまでもありません。通常、こうだとすぐ浮かぶものでよい。 |
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| (1)-2
イディアル 前回は整数における剰余類まで進みました。上の5で割ったときの剰余類についてもう少し調べてみましょう。 |
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| (注意) 1。 上の*印は演算を表す記号です。+とか×とか思って下さい。 2。 (ii)のxAは、xとAのかってな元のかけ算がまたAの元になることを意味します。 イディアルは整数を代表とする代数系(環(ring)と呼ばれる)に固有の概念です。このイディアルに触れなくても 論を前に進めることができますが、形式上の問題というか議論をすっきりさせる ために取り上げます。やがて、 同型という概念に入っていきますが、この同型に持ち込むための下準備になります。 |
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