| (1)−2 イディアル・準同型写像 ガロワ1へ ガロワ2へ ガロワ3へ ガロワ4へ ガロワ5へ ガロワ6へ ガロワ7へ ガロワ7−2へ ガロワ8へ |
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| 前回の復習をしましょう。 | |
| 整数を整数で割った余りでグループ分けし、できあがったグループ全体を剰余類と名付けたのです。このとき、割る数が素数のときは割った余りで循環する以外は今まで習った算法が成立しました。特に、余りが0になる類が大切で、+、×の両演算で閉じている(0になる類から、二つ元を取っての計算結果はまたこの類の元になる)ので他の類よりは特徴があります。それでこれをイディアルと名付けたのです。予定を変更して準同型写像の話も少し入れます。 | |
| Tea Room | |
| 大学同門の本当に数学好きなT.Ogata先生からのMailを紹介します。本当に数学好きとことわったのは、受験教材にしか目をくれない先生が比較的多い中、仕事の合間に専門の数学に時間を割き大学院でガロワ理論専攻したからです。全を載せればよいのですが、本人に紹介することの許可を得ておりませんので抜粋とします。なお、T.Ogata先生にはこのコラムのレフリーをお願いしております。 |
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感想文になるかもしれませんが、あしからず|
大学の集中講義で、宮城教育大学の K先生から `5次以上の代数方程式が代数的に解けないとは、どうゆう意味ですか`と質問されたとき、私は`解の公式がないということ`ですと答えたことを、今思うと恥ずかしく思い出されます。質問の意味がぜんぜんわかっていない勉強不足を自らさらけだしたということを院生になって、やっと自覚したのです。それまでは、あちこちの本を拾い読みして、その問の意味を答えらしきもの知ったものと思っていました。ガウスの代数学の基本定理により、一般にn次方程式は複素数の範囲で常にn個の解を持ちます。それなのに「代数的に解けない」とは、どういう意味なのか?そもそも、解の公式とはどういう意味をもつのか?それが置換群とどう結びつくのか?キーワードとなる事項を常に頭において本(今の質問に答えられ本のこと)を読んでいく必要があります。
先生、「代数的に解けない」とは?この答えの返信をまってます。尚、先生の書かれたWEB上の内容については、新妻・木村「群・環・体入門」(共立)に詳しく書かれます。東京理科大学の1−2年の講義ノートです。私は、この本を通読してから院の「ガロア理論」に挑戦しました。丁寧でよい本です。
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| 返信 速攻で次のように返信したのですが、後でMailを確認すると「mailありがとうございました」の部分しかなく、Ogata先生気分を害されたのではと思っております。 私も、先生が大学時代に解答されたように解の公式がないと答えます。正確には、5次以上の方程式の解を係数の冪根で表現できる一般的な方法は存在しないになるでしょうが、通常は解の公式がないで正解だと思います。 何故、方程式が可解でないのかの証明には随分時間を要しました。堂々巡りだったのです。しかし、それまでは顧みなかった、3次or4次方程式が解けるからくりに`正規部分群、単純群`が絡んでいることに気づいたとき、「可解でないことをストレートに考えるより、なぜ可解なのかを考えた方がよいことに気づきました。それから、細かい検証の部分を除いてイメージが変わったのです。 |
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| 準同型写像と核で剰余類が導かれることを次に示します。今までの剰余類の話は加法が前面に出ていました。 しかし、準同型写像を導入すると算法としての加法は後退し話の展開がすっきりするのです。 |
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